歯槽膿漏と歯周病の違い(2011.512)
歯周病とは歯周組織に起こる病気の総称でその中に歯槽膿漏が含まれます。
日本歯周病学会発行の2006年の歯周病専門用語集には、歯槽膿漏という
言葉はありません、過去の用語になっています。歯槽膿漏は歯の周りから
膿が漏れてくる状態をさしています。膿の正体は歯周病菌と体の白血球が
戦った結果の両者の死骸です。歯の周りに大きな炎症が起こったということ
を現し、歯周病ではかなり進行している状態です。この状態になると、歯を
抜く可能性が高くなります。現在では、膿が出るような状態になる前に、
炎症原因の歯垢を少なくすることで歯を抜かないですむと考えられています。
歯槽膿漏は早期発見、早期予防、メインテナンスという考え方が、なかった
時代の言葉と思われます。歯槽膿漏は治らない病気で抜くしかないと考えれ
ていた時代の産物です。今では歯周病はその程度による治療法が確立され
ています。 歯周病年齢になったら歯医者で、チェックと掃除をしてもらうこと
が一生歯を残すために必要です。