虫歯菌の成長戦略には砂糖が必要(2014.11.23)

 日本歯科医師会のホームページに掲載されていた話題です。歯科大生に行った実験で、砂糖やでんぷんをいっさい食べないで、4日目間歯を磨かないと、歯垢が溜まってきます。しかし、砂糖を食べ出すと、左下の図のように歯垢の形が変わります。ブドウの房のように、歯垢が盛り上がってきます。これは細菌が砂糖からネバネバの物質を作って、歯の表面に増殖するからです。 右下がミュータンスレンサ球菌を拡大したもので、連鎖状になっている菌です。唾液の中にいる細菌は、砂糖が口の中に入ってくると、細菌は自分の体の周りを粘っこい物質で包んで、歯の表面にくっつきます。そして、歯垢を作り、その糖分が、細菌の活動のエネルギーとなって、最終的には酸をつくります。その酸が歯を溶かして、むし歯になります。これは歯磨きでないと とれません。細菌は、砂糖で歯垢という食べ物と住む所を作っているのです。すごく無駄のない戦略です。砂糖の取り方、歯磨きの仕方が虫歯予防に必要な理由が分かります。        

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