歯に関心を持つことが歯を長持ちさせる秘訣です(2015.9.8)

 2005年の歯科の全国調査では歯が失う原因で最も多かったのが「歯周病」(42%)で、以下「むし歯」(32%)、「その他」(13%)、「破折」(11%)、「矯正」(1%)の順でした。「破折」の多くは、事故や外傷は少なく、無髄歯(神経をとった歯)と考えられるので原因は「むし歯由来」とみなすことができます。
 抜歯原因を年齢階級別にみますと、「歯周病」と「破折」による抜歯は中高年、「むし歯」はどの年齢層でも多くなっています。歯は奥歯から失われる傾向にあり、上あごよりも下あごで顕著です。たとえば下顎の第一大臼歯(六歳臼歯)は、50歳前後(45~54歳)で既に4分の1が失われています。奥歯が失われると、その前方にある歯は噛み合わせを支持する力が弱いので、より失われやすくなるという悪循環を生んでしまいます。歯を失うリスクは、どの年齢にもあり、虫歯、歯周病は慢性に進行していき40代から症状が出はじめます。それを放置したり、定期検診を受けない場合が、歯を失う大きな原因です。40才から市町村などで行われている歯科の成人検診では、虫歯や歯周病の簡単な検査が受けられます。歯を失わないために、歯に関心をもってチェックに行きましょう。

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