歯周炎発症の瞬間はいつか?(2013.12.23)
大阪大学教授 天野敦夫先生の「最新病因論に基づいた歯周病学」について
のお話を紹介します。(大阪歯科保険医新聞2013年12月15日号)
歯周炎発症の瞬間はいつか?これは歯周ポケット内に潰瘍面が形成された時
です。膝を擦りむいたら、皮がはがれて血がでます。この上皮がなくなった状態を
潰瘍と呼びます。上皮バリアは、歯垢の細菌から体を守る働きをしています。
歯周病菌は潰瘍の血から栄養を得て、増殖し病原性を一気に高めます。
すべての歯に深さ5mmの歯周ポケットがあるとその潰瘍面積は手のひらの
サイズになります。ポケット内の歯垢は細菌の固まりです、うんちより汚いもの
です。そうです 歯周ポケットの潰瘍は、毎日うんちに押しつけられているのです。
この潰瘍から歯周病菌が、体のあちこちに移動し、心筋梗塞など病気の原因
になります。これを予防することが、歯周病ケアです。一度、歯周病になると自
分一人では、管理できません。定期的に歯医者で歯周病ケアを受けて下さい。