根のバイ菌を残さないためのラバーダム使用(2014.7.16)

 歯の根の中にバイ菌がはいると痛みが出てきます。このバイ菌をとる治療を根管治療といいます。針に溝のついたファイルという道具を使い、根の中の汚いものを掃除していきます。細菌の減少はファイルだけだと50%、ファイルで掃除しながら消毒液で根の中を洗浄すると62%、根の中に消毒薬を塗ると93%と報告されています。(Shuping2000)根の中の消毒液はヒポクロ(次亜塩素酸ナトリウム)といって台所で使う洗剤、ハイターのうすいものです。口の粘膜につくと刺激があり,軽いやけどのようになります。また口の中には常に唾液があり、唾液の中にも一杯バイ菌がいます。消毒液が粘膜につかないためと唾液が根の中に入らないためにラバーダムというシートに穴をあけ、治療する歯だけを穴からだして、根の中の掃除と消毒をしていきます。ちゃんと、されていないと将来、根の先にバイ菌が溜まって痛んで来ることがあります。欧米では、これができないほど虫歯が進んだ歯は、予後が悪く歯を抜く診断になります。当院でも、安心安全のため根の治療にはラバーダムを使用しています。

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