プロフェッショナル仕事の流儀 予防歯科のパイオニア 熊谷崇先生(2014.10.28)

世の中には、知らないことで損をすることが、たくさんあります。予防歯科をご存じですか?

歯が痛くなった時だけ歯医者に行くのではなく、定期的に歯医者に行き、いやな治療ではなく気持ちいいメインテナンスをして歯を一生持たせる方法です。秋田県酒田市の熊谷先生は35年間人口11万人の1割の人に予防歯科を行っています。予防歯科により8割の子供が20才になるまで虫歯なく、多くの80才以上の方が自分の歯で食べられることができています。

 その為に2つの大きな柱があります。1つ目はレントゲン、写真、歯周病検査、細菌の顕微鏡検査、唾液検査などで出来るだけ詳しく患者さんに自分の歯の状態と将来の歯の病気や歯を失うリスクを知ってもらうことです。2つ目は、メインテナンスです。3ヶ月に一度、歯科医院に訪れ、歯の状態の検査と歯の掃除のチェックをしてもらうことです。一時的に費用と時間がかかりますが、長い目で見ると健康と費用に大きなメリットがあります。ある調査によると、メインテナンスを受けている人は、48歳までの年間総医療費が平均より高いが、49歳を過ぎると平均を下回り、その後は差が広ると報告しています。メインテナンスを受けないと歯が悪くなり、治療費が雪だるま式に増えていくのです。メインテナンスを受ける事で歯の病気にならず、歯科の費用を含めて生涯医療費も平均を下回るのです。 

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