虫歯菌が命にかかわる病気を起こす(2015.4.21)

 虫歯が進行して歯の神経を侵し,根の先端部分(根尖部)にまで虫歯菌が達すると、根の外にまで病変が拡大し、根尖病変が生じます。根尖病変は、根の先の黒い影としてエックス線写真でわかります。 根の中や外側に棲息する虫歯菌に対して、からだの抵抗力(免疫力)が働いて炎症反応が起こり、その結果 根尖病変ができます。神経を取る治療をした歯も根の中に虫歯菌が潜んでいる可能性があります。体は根尖に虫歯菌を閉じこめようとしますが、糖尿病などでからだの抵抗力が低下していると、虫歯菌が周囲の組織に拡大し血液中に入り込んで全身に拡がり、菌血症となって生命の危険が生じる事態となります。特に糖尿病の方は、口の中だけを見てもわからないので、定期的なレントゲン検査と早期の治療が必要です。

                       K根尖病巣.jpg