積極的な歯周ポケットの清掃が歯を守る(2015.9.5)

 歯周病は歯周病原因菌を含む歯垢を除去すること、すなわち歯周基本治療(歯ブラシ指導、合っていないかぶせなどの歯垢停滞因子の除去、歯石除去)を行うことで、治癒もしくは病状安定を保つことができます。しかし、基本治療後、再評価を行っても歯肉の炎症や歯周ポケットの減少、出血が改善されない場合があります。大きな原因の一つは、歯周ポケットの深い所にある歯石です。普通の歯石除去では4-5mmの歯周ポケットにある歯石の40%しか取れていないと1978年にウエアハーグが報告しています。歯ブラシがきちんと出来ていて歯周ポケットの浅い所の歯石を取っても4-5mmの歯周ポケットが有る場所は、歯石が残っている可能性が高いといえます。この場合、歯周ポケットの中を見えるようにして歯石をとれば4-5mmの歯周病ポケット内の歯石の80%がとれたという報告があります。(歯周外科処置)積極的にポケットの中の清掃を行うことで歯周病の進行を停止し、歯を守ることが出来ます。

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