虫歯菌は砂糖が嫌い?(2015.10.21)

 虫歯菌(ミュータンス菌)の特徴は歯にくっつくことができること、砂糖から酸を酸性できること、酸に対して抵抗性があることです。砂糖が口の中にほとんど無い時には、虫歯菌は砂糖をアルコールと無毒の酸に代謝します。しかし、口の中の過剰な砂糖は虫歯菌にとっても、有害な存在なので砂糖を虫歯菌の周りに貯蔵する(歯垢を作る)か、砂糖を乳酸に分解します。歯垢の中の乳酸の濃度が上昇すると歯が溶けていきます。虫歯菌は砂糖が少ない状態では、無害ですが砂糖が過剰な時に、歯を溶かす酸を作るのです。実は虫歯菌も砂糖が、無制限に好きではないのです。虫歯が良くできる人の口の中には、虫歯菌が必ずいます。その虫歯菌がおとなしく無害である状態で保てていれば、虫歯は進行しません。甘い物をとりすぎると脂肪になりその脂肪が体に害を及ぼすように、過剰な砂糖が歯垢を作り、その中の虫歯菌が体に害を及ぼすのです。虫歯菌は、悪者ではなく、その環境に適応しているだけなのです。虫歯予防には、歯ブラシだけでなく、甘い物を含む食事や飲み物のコントロールが必要です。

                        Iいろんなおやつ.jpg