胃が痛む人は、歯周病治療が必要です(2015.11.6)

 胃の中は強い酸性で、一般の細菌は住み着くことができません。ところが、ヘリコバクター・ピロリ菌(以下ピロリ菌と記載)という細菌は、耐酸性があり胃の中に住み着きます。9割以上の胃潰瘍は、ピロリ菌が原因と言われています。ピロリ菌は感染症で、日本人のピロリ菌の感染率は50歳代では約70%に達します。 ピロリ菌は胃潰瘍をおこすだけでなく、胃癌の原因になるといわれています。歯周病で歯周ポケットが深くなると、ピロリ菌の親戚ともいえるキャンピロバクターという細菌が増えてきます。そのキャンピロバクターを排除しようとする免疫反応が起き、ピロリ菌とキャンピロバクターによるアレルギー反応が強くおきます。そうすると、歯周病と胃潰瘍の両方が悪化します。歯周病があるとピロリ菌の除菌療法の失敗や再感染も起こります。胃が痛む方は、歯医者で歯周病治療を行いましょう。

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