歯周病は、コロナウイルス発症に関与している
2020年3月のネット記事で神奈川歯科大学の槻木教授による歯周病がコロナウイルス
の増殖をサポートするという記事が載っていました。加えて唾液は、
コロナ防御として働くこと述べています。
槻木教授は、その後もコロナと唾液に関する研究を進めています。
興味あれば、ググって下さい。
歯周病は症状の少ない病気です。口の環境を整え、コロナ予防に心がけましょう。
以下はインタービューです。
唾液成分には、ウイルスや細菌の侵入を防御する作用があると聞いています。
:唾液の99%は水分ですが、残り1%に100種類以上の成分が含まれています。
この中にある抗ウイルス・抗菌作用を持つ免疫物質が、インフルエンザを
はじめ様々な感染症から私たちの体を守ってくれています。
例えば、インフルエンザウイルスの表面には、HA(ヘマグルチニン)という
タンパク質がスパイク上に生えています。HAが人の粘膜細胞表面にある受容体を
認識して結合することにより感染します。唾液中にある免疫物質は、口内に侵入した
ウイルスにくっつき、HAを粘膜に付着させないように取り囲みます。
そして、免疫物質に取り囲まれたウイルスは唾液の自浄作用によって洗い流されます。
しかし、口腔内に歯周病菌などの病原菌があると、ウイルスを粘膜細胞に
侵入しやすくするプロテアーゼという酵素を出します。これがHAを活性化させることで
感染が起こってきます。ですので、感染防御には口腔内の環境も重要で、
1日2~3回の歯磨きで口腔内の衛生を保っておかないと、ウイルス感染を助長することになります。
渦中の新型コロナウイルスに関してはいかがですか。
:残念ながら、新型コロナウイルスに対する感染予防については、
まだエビデンスがありません。ただ、コロナウイルスの一種である
SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスも、プロテアーゼにより
感染能力を獲得する経路があります。新型コロナウイルスの表面性状は、
少し異なっているようですが、唾液や口腔環境がその感染防御に
役立つ可能性はあるでしょう。