カンドリ舟
カンドリ舟とは江戸時代からあると言われている渡し舟です。
今では鮎をとる川舟として利用されています。
徳島県の吉野川にもカンドリ舟が使われており6月の鮎漁が解禁されると、水面に浮かぶカンドリ舟は夏の風物詩です。
今ではカンドリ舟を作る舟大工は徳島県には2人しかいないのですが、そのうちの1人が私の祖父です。
子供の時には毎年お盆になると徳島に帰り、祖父の作った舟で対岸まで渡って川遊びをし、祖父の釣った
鮎を塩焼きや鮎雑炊にして食べるのが恒例でした。
しかし、祖父ももう80歳を越え、もう1人の舟大工さんも80歳を越えています。
祖父の跡を継ぐ人はいません。吉野川からカンドリ舟が消えてしまうことを考えるととてもさみしく思います。
残念ながら今年は徳島に帰れなかったので来年こそは帰って、祖父の作業場やカンドリ舟をしっかりと
目に焼き付けようと思います。 衛生士 小原