歯周ポケットの中は、自分では掃除できない(2014.11.12)

 プラーク(歯周病の固まり)は歯ぐきより上の歯の表面にくっつきます。プラークがあると、歯肉の炎症が続き、歯周ポケットが徐々に深くなります。2-3mmの歯周ポケット内は、白血球など歯周菌と戦う免疫成分があり、自己防衛システムが働き健康を維持できるシステムが機能しています。よって歯周ポケット内にあえて歯ブラシの毛先を押し込んで磨く必要はありません。歯周ポケットは自己管理する場所ではなく、生体の免疫作用に頼る部位なのです。よって2-3mm歯周ポケットは表面に付着しているプラークを自分でとるだけでOKです。そして4mm以上の歯周ポケットは歯科医院で定期的に掃除してもらうのが一般的な考え方です。市販されている歯周ポケットを掃除する歯ブラシは部分的に歯周ポケットの掃除が出来ますが、歯ぐきを傷つけ歯ぐきを下げますし、歯の歯の間のポケット内を掃除することも不可能です。歯の表面に付着しているプラークだけが除去できるようになれば、歯肉を傷つけず、歯肉も下がりません。歯肉を痛めつけながら治すのではなく、歯肉の回復を最大限引き出しながらの歯磨き方法が大切です。

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