実験国家スウェーデンの歯科受診義務化の素晴らしい効果(2014.10.7)

 今から40年以上前、スウェーデンでは予防歯科という考え方が無く、虫歯も歯周病も悪い所を治すことに終始し、治療後も再発を繰り返して歯を失うという悪循環に陥っていました。このような状況の中、虫歯の罹患率は日本の5倍もあり、3歳児検診で80%以上の子供が虫歯になっていました。これに対しスウェーデンでは、イエテボリ大学のアクセルソン教授の理論を国家的な歯科医療の方針として採用し、歯の細菌感染をコントロールするために3~4ヶ月ごとに歯科医院で予防歯科を受診することを義務化しました。その結果、わずか6年で3歳児検診の「虫歯発生率を4%」 まで引き下げ、「歯周病による歯の喪失」も殆どなくなりました。また、今まで歯を削り詰める治療で歯を喪失していた30~50代の患者さんが、3~4ヵ月ごとに歯科医院の予防歯科を受診し予防メンテナンスを続けた結果、その後30年間に喪失した歯を1本未満におさえることに成功したのです。現在、スウェーデンでは80才における平均残存歯数は25本です。ほとんどの国民が若い時と変わらない歯の本数を維持しています。日本での80才の歯の数は10本 半分ぐらいの方は、入れ歯になっています。日本では 予防歯科は義務化されていません。自分の歯の為に3ヶ月毎の予防歯科受診を自分で実行継続しましょう。

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