入れ歯と脳の深い関係(2105.9.10)

 物を噛むと、脳が刺激されます。噛み合わせた時の刺激は、歯根にある歯根膜から脳に伝わります。この刺激が、記憶や思考、意欲を活性化しているのです。東北大学が行った、高齢者の歯の残存数と認知症との関係についての研究では、健康な人では平均14.9本の歯が残っていたのに対し、認知症の疑いのある人では、9.4本と少ない事や、残っている歯が少ないほど、記憶や学習能力に関わる海馬や、意志や思考の機能に関係する前頭葉の容積などが少なくなっていた事がわかりました。歯が少ないと脳が萎縮するのです。神奈川歯科大学の研究結果では、残っている歯の数が20本以上ある人に対して、歯が無い、また入れ歯も入れていない人の認知症リスクは1.9倍。良く噛んで食べられる人に対して、あまり噛めない人のリスクは、1.5倍となっています。歯があっても良く噛まなければ認知症になりやすくなります。食事の時に良く噛む事も必要ですが、普通のガムよりも硬い、噛みごたえがある歯科用ガムも販売されています。ガムを噛む事でリラックス効果も上がり、集中力も回復します。入れ歯でも噛めるガムもあります。認知症予防のために利用してみましょう。

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